『シンプル&ラグジュアリーに暮らす』
”シンプル&ラグジュアリーに暮らす”(ダイヤモンド社)を2006年6月に出版して以来多くの方から直接、あるいはネット上のブログやホームページを介して、様々なコメントをいただき、本当にありがとうございます。中には、福岡のこのマダム・ワトソンへわざわざ、札幌から来られた方もいらして、北海道にまだ足を伸ばしたこともない私は、とても感動してしまいました。
この本の出版は私が勝手に書いた原稿を出版社に持ち込んでから、約1年がかりでした。お昼休みは、近くの小さなレストランにパソコンを持ち込んで、締め切りまでに新たな原稿の書きなおし。それから6ヶ月、何もしない時期が続いたかと思うと、3日間で自宅での撮影。出版日2ヶ月前になって、出張先の都内のホテル2晩で、一番重要な写真のレイアウト作業。そして、とうとう、リフォームの現場に向かう車の中でも、原稿の最終校正をしなくては間に合わなくなり、クロス張り職人さんや大工さんがひしめいている現場で、本の帯に書く言葉を電話で編集者と打ち合わせしました。
大して何もしない、9ヶ月と猛烈に忙しい3ヶ月。そんな、待たされたり、せかされたりの生活は癒しがテーマのインテリアショップで働く私にとって、とてもリズムが合わない2足のわらじです。わらじというよりはあわてて飛び出したばかりに、ヒールの高さが左右5cmも違うパンプスを履いてしまって、いきなり全力疾走しなさい!といわれた感じでした。
だから、次の本の出版はもう少し時間がかかりそうです。
ここでインテリアショップでのわたしの日常をちょっとお教えします。
カーテンをつけて欲しいとお店にご相談に訪れる方は、引越しの1ヶ月くらい前になって初めて、という方も多く、やはり、カーテンとは、家という箱に合わせて、どうにか、つけにくい窓にも、かっこよくつけてもらえるもの。という、認識が一般的のように感じます。
ドイツや、スイスから生地を取り寄せていたら、約3週間はかかります。その生地で製作に入ると、やはり4週間。採寸、見積もりでお客様とスケジュールが合わなかったら、引越しに間に合わない計算です。だから、残念ながら、国内在庫の生地に変更せざるを得ないこともしばしばです。それから生地や、色を合わせた縫製糸、レールや部品の発注、加工指示書作りから納品まで私たちにはやることが結構たくさんあります。
その他にも、仕入れ、ディスプレイ、メールのやり取りなど、様々な仕事をしています。
時には顧客にコメントや礼状を書きながら、癒しの空間で接客をしています。ごはんを食べながら、思いついたら、スケッチブックに新しいデザインや絵を書きなぐる。そんな私の日常です。
“シンプル&ラグジュアリーに暮らす”をお読みいただいた方はご存知だと思いますが、自分のペースだけでは仕事ができないあわただしい仕事を続けながらも、さらに、多くの女性たちに、間接的な癒しを与えることも、私の、そしてマダム・ワトソンの役目です。だから自宅では反対に、自分自身が癒され、翌日にはまたすがすがしい顔で、多くの女性を癒したいと思うようになりました。そのために考え出した、私のライフスタイルをこの本では紹介しています。
自分の帰る部屋が雑然としていて、清潔感に乏しかったら、納期に追われる仕事を続けながら、他の人の話に心から耳を傾ける心の余裕は生まれないからです。
たとえ 帰りが遅くなっても翌日には、早く家を出なくてはならない。そんなときでも、ベッドメイクを整えて、掃除、洗濯などの家事を簡単にすばやく済ませてから出かけるという習慣を身につければ、「端正でラグジュアリーな暮らし」は誰にでもできると思います。
これから始まる私のコラムは、“本日のシェフお任せオードブル“です。一週間に一回金曜日にお送りいたします。ブルーマンデーがクリアな月曜日になるような、そんなコラムにしたいと思っています。そんな私の”リサコラム”、読んでいただけますか?
リサコラム関するご意見ご感想はこちらまで。お名前、お差し支えなければ、ご住所も書き添えてくださいね。ご返事いたします。→mmm@madame-watson.com
また、来週の金曜日にお会いしましょう。
木村里紗子 |
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