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リサコラム
連載113回
本日のオードブル

リサコ30分クッキング第一回

お料理するより
簡単ベッドメイク

木村里紗子のプロフィール

マダム・ワトソンに勤務し、400名以上の顧客を持つ販売員。
大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。
著書”シンプル&ラグジュアリーに暮らす”(ダイヤモンド社)(06年6月)がある。
道楽は、ベッドメイキング、掃除、いろいろなインテリアを考えだすこと。
新リゾートホテルにいち早く泊まること。
17年来のベジタリアン。ただしチーズとシャンパンは大好き。甘いものは苦手。
アマン系リゾートが好き。
好きな作家は、夏目漱石、中谷彰宏、F・サガン、マルセル・プルースト


  「このペン先にご注目!これが、”端正な、あ・ま・し”よ」

     「こら、わたしの”あまし”を、勝手に使うな!」
 


リサコ30分クッキング第一回

お料理するより簡単ベッドメイク








  「さあ、皆さま、いよいよこれから、『リサコ30分クッキング』が、始まりますよ。
  
                       ご用意はよろしいですか?」

     



   


   「こちらは、わたくしの今のベッドルームの状態でございます。
  
   11月も半ば近くになると、ちょっとクールミントが効きすぎて、

    さわやかなお味ですが、温かなお色目も欲しくなりますね」


           


  「ではまず始めに、薄めの羽毛ふとんから、厚めの羽毛ふとんに

   変えてみましょう」

  「う~ん、ボリュームが違いますね。では、これから、いよいよ、下準備の

   始まりですよ」「本日は、シルクのつややかな仕上げを狙っております」

           



  「"コンフォーターケース"とか、"デュベカバー"とかカタカナ言葉で呼ばれて

  おりますが、私ども料理人たちは『掛け』としか普段は呼びません。

  なぜかと言えば、一番簡単な呼び名でございますから。単純な理由です。

  それでも、十分通じます。ポイントは、『掛け』を全て裏返しにすることで

  ございますね。それから、ちょっと面倒ではありますが、

  ひも結びをしてゆきます」


           


   「しかし、このひもを結ぶ習慣は、几帳面な日本人特有の文化のようで

    ございます。1つの羽毛に通常は最高8つのループが付いておりますね」


           


  「さて、ひも結びが完了しましたら、ファスナーの付いている部分から

   両手を入れて、反対の角を探します。そう、2つの角です」

           


     「しっかり、つかみましたね!一度つかんだら、二度とはずしては

      なりませぬ。ここが成否の分かれ道ですよ!」


           


    「しっかりつかんだままで、『えいやっ!』と掛け声をかけて、

     そうそう、一気にひっくり返しますね」


           


   「おっと、出来上がりました。料理番組というものは、時々、あっという間に

    焼きあがったり、煮込まれたりしますが、それですね。いつのまにか

    ピロケースもカバーが掛けられていますね。ここはその手法を

    使わせていただきました。しかし、美しい光沢ですねぇ。

    このまま倒れこんで寝たい気分に引きずられますが、そこをちょっと

   我慢して、もっとおいしい出来上がりを楽しみに致しましょう」


          


    「そうです。料理にもおしゃれにもは、ちょっとした飾り付け、つまりは

     アクセサリーの要素が必要でございます。『ベッドスプレッド』なるものは、

     実用的アクセサリーでございます。」

    「そして、おしゃれは、足元からと申しますとおり、まずは、足元を整えて。

     つまり、ベッドスプレッドを垂らす長さのポイントですね。う~ん、規則は

     ありませんが、このくらいの見え加減でしょうか?」


        


     「足元を決めましたら、それを”すぅ~”と、首もとまで引き上げまして、

      そうそう、ここがポイントの2つ目です。本日は、2段重で参りますため、

      枕2つぴったりと重ねた上で、下に10cmほど、もし余裕があれば、

      20cmでも結構ですよ、ベッドスプレッドを引き込みますよ」


        


     「それから、また一気に枕全体にかぶせます。料理人の指の先に

      ご注目!”あまり”がありますね。わたくしども料理人は『あまし』と

      呼びます、この”たるみ”が重要でございます」

     「なぜならば、お次のシーンでご納得いただけるはずでございます」


         「そうそう、これ、この手つき!」


     「ぐっと来ますねぇ、この”たるみ” ならぬ、『あまし』を2つの枕の間に

      押し込むと言うより、わたくしども料理人は、ナイフでそうっと、

      切り込みを入れて、そこに、”端正”という名のエレガントなプリーツを

      つけるのでございます。料理人が一番好きなこの作業は、何度

      やっても、ぐっと来ます」  


        


     「いつの間にやら、すっきりとしわも伸びて、このとおり、”たるみ”は、

     『端正なプリーツ』となって、収まっておりますね。


        


    「背もたれ用の枕を2つ並べますと、端正な顔立ちはさらにきりっと

    引き締まって、だんだん美しい仕上がりなってまいりましたことでしょう」


           


   「おっと、ここで、料理人の登場です。ベッドメイクの後は早速、カーテンの

    取替え作業に取りかかって、おります!」


           

   「高いところの作業は、くれぐれも足元にご注意くださいまして、

    できれば、脚立などのご用意をお願い致します。”ランナー”という 動く

    金具に1つづつ、カーテンのフックを掛けてゆく作業は、ハイテクな

    世の中になっても変わらず、人力で行われるものでございます。しかし、

    いかに間違いなく、早くカーテンを掛け終わることができるか、ここに

    料理人の技も光るというわけでございます」


           


  「あるときは、販売員に、あるときは、料理人に、絵描きに、またあるときは、

  大道具担当にとめまぐるしく変わります。料理人としての最後のこの作業、

  美しいドレープ出すために、繊細な手の動きがまた、3つ目のポイントで

  ございます」


          


   「仕上げの最終ポイントは、こちら、『ナイトテーブルに花』でございます。

    ノーメイクのため、くれぐれも、拡大などなさいませんよう、お願い

   申し上げます」

   「おっと、時間が迫ってまいりました。

    料理人は、この後、バイヤーとなって、春夏の受注展示会に行かねば

    なりませんので、本日はこのあたりで、お開きとさせていただきます」


   

     「完成いたしました、本日の『リサコ30分クッキング』、

    タイトルは、”豆腐と季節野菜のミルフィーユ、豆乳メレンゲ仕立て”風

    でございます。皮をはがせば、中から、柔らかき、羽毛ふとんと
    ベッドリネンのマリアージュをご堪能いただけることと存じます」


   「来週は、この後の後片付けもきちんとご指導申し上げます。

    来週のまた、この時間にお集まりくださいますように」






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