MadameWatson
マダム・ワトソン My Style Bed room Wear Interior Others Risacolumn News
HOME | 美しいテーブルウェア | 上質なベッドリネン&羽毛ふとん | インテリア、施工例 | スタイリッシュバス  | Y's for living
リサコラム
連載116回
本日のオードブル

リサコ30分クッキング第四回

ソファカバーの名は
マドモアゼル・ルージュ

木村里紗子のプロフィール

マダム・ワトソンに勤務し、400名以上の顧客を持つカリスマ販売員。
大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。
著書”シンプル&ラグジュアリーに暮らす”(ダイヤモンド社)(06年6月)がある。
道楽は、ベッドメイキング、掃除、いろいろなインテリアを考えだすこと。
新リゾートホテルにいち早く泊まること。
17年来のベジタリアン。ただしチーズとシャンパンは大好き。甘いものは苦手。
アマン系リゾートが好き。
好きな作家は、夏目漱石、中谷彰宏、F・サガン、マルセル・プルースト


 「ねえ、ねえ、新入りのあの子、目立ちすぎてなぁい~」

 「オーラ出てる~ぅ」

         「”マドモアゼル・ルージュ”です。よろしく!」
   


リサコ30分クッキング第四回


ソファカバーの名はマドモアゼル・ルージュ






    「キャンドルに火をつける動作は、わたくし料理人にとって、

    テレビのスイッチよりも先でございます。原始的な光源でもあり、

    また一人、孤独を味わう小道具でもあります」



        
   



     「朝であろうと、昼であろうと、キャンドルは

     時には、映像の代わりになり、




             



     「また、時には、BGMの代わりにもなります」



           

 



       「だからたとえ10分しかない”ゆらぎモード”であろうと、

      その貴重な10分のためにキャンドルを灯します」




      さて、ようやく整った冬を迎える寝室のしつらえではございますが、

      料理人はさらに改良を加える模様です。



         



     サイドテーブルの上も片付けて、シェードさえも下ろし、

     今からないやら、始まるようでございますねえ。



            



      早くも料理人、ゆらぎモードから抜け出し、ソファのカバーを

     はずし始めているではありませんか!



           



      「まずは、シート部分のカバーを丁寧に、ゆっくりはずします。

     ファスナーを大事にするためでございます。少し両手で中のウレタンを

     押しながら、カバーをはずしやすくしましょう」



     



      「今度は、ひもをほどきましょう。わたくし料理人が愛用いたします、

     このソファは、14年前に購入したその2代目でございます。

     全く同じフォルムに新たに型を起こし、シート部分の強度を増し、

     若干の改良を施して、この姿に復刻したものでございます」
 



           




       「ソファカバーとは、汚れたら、洗濯できるためにあると、

      以前の料理人は考えておりましたが、しかるに、インテリアが

      変われば、ソファの姿もそれに応じて変わってもよいのではないか

      と考えるようになりました。思えば当然のことでございます」


        「では、このようにカーブした部分は慎重に、縫い目を破らないよう、

       大事に保護しながら丁寧にはがしてゆきます」

       その物に対する思い入れの程度が扱う手を育てますね」

         「もう、まもなく、終了でございます」


           



        「ヌード状態の端正な姿もまた、わたくしは好きでございます。

       それでは、ちょっと変化をつけた、赤いパイピンのカバーに

       本日は付け替えることにいたしましょう。クリスマスのこの時期に

       赤いものを白い部屋のインテリアに加えるのは、クリスマスの

       気分を味わうのに、簡単かつ、効果的な方法でございますね」

      「では、本日のお題に参ります。”ソファカバーの端正なかけ方”

      でございます。これであなたも、今すぐソファカバーを付け替え

      たくなることでしょう。では問題でございます。上の掛け方は正しい

      順序でしょうか?それとも間違った順序でしょうか?」




          



       「答えは、お分かりですね。間違った順序でございます。

      では、正しくは、片ひじずつかけてゆくのが順序でございます。

      それでは今からかけてゆく部分にカバーを当ててみましょう。

      う~ん、どうみても小さくて、はいりそうには見えませんね。

      さて、ここからご注目くださいませ~」



          



       「このように、片方のひじのトップ部分からゆっくりと生地を伸ばすように

      引きますよ~。生地というものは、ご存知のように、斜め方向には

      伸びますが、水平方向には伸びないのでございます。

      よって、斜め方向に引っ張り上げる、引きおろすという動きで、

      ソファカバーはかけるようにできております」


            
        料理人は、斜め方向に穏やかな力をかけておりますねぇ。

       「そうです。生地の斜め方向の伸びを利用して、すべりおろすが

       ごとく、するするとぉ~




             


        ほら、自然な形にぴたりと納まるのでございます」


             


        「では、もう片方も、斜め方向の伸びを利用して、すべりおろすように

       肩部分のカバーを引きおろしますよ~」




             



       「ハイ、入りました。では、ひじ掛け部分の最後の丸みに

       カバーをかけましたら、しわを伸ばし、整えてゆきます」


              



        「いよいよ終盤です。ひもを結んでゆきましょう」



           


      「ひもをしっかり引きながら、くるりと輪を作りしっかり結びます」


              


      「わたくし料理人の手先にご注目くださいませ~この輪の中に下から

     ひもを通すところでございます。」



               



      おっと、料理人、またしても目にも留まらぬ早わざで、ひもを結び終え

     ると、いきなり、最終の仕上げに入っております。

     「わたくしのこの手先にご注目!小学生時代、前の生徒との間隔を

     計るのに、このようなしぐさをいたした覚えがございます。何と呼ぶ

     動作だったか忘れましたが、便利な人間ものさしでございますね

     そうそう、隅までしっかりとしわのないよう、押し込んでくださいね」



            


      「シート部分のカバーがけですね。カバーをはずしたときのことを

     思い出して、そうそう、中のクッションを縮めるような動作で

     するりと入れましょう」


             



       「ファスナーは最後の注意点です。ファスナーが噛んだりしない

      ように慎重に最後の締めを行います。”終わりよければ、全てよし”

      この精神は大事でございますね」



           



      「はい、オットマンにカバーをかければ、出来上がりです。

      ”オットマン”とは、なんともこっけいな響きの音でございますが、

      これが、魅力的な代物でございまして、わたくし料理人は

      このこっけいな響きの物をこよなく愛する一人でございます」




          



    「また美を愛するものにとって、このギャザーもまた魅力でございます。

     これを”甘い”物の代表のように見なす向きもございますが、



           


     「中世ヨーロッパでは、このギャザーやフリルは、貴族の男性の衣服に

     珍重されたものでございます」



     

     「さてと、全身を写してみましょうか?」




       



      「”マドモアゼル・ルージュ”のポートレイトでございます。

      これを待ちまして、本日はお開きとさせていただきましょう」






       では、また、来週金曜、この時間にお集まりいただけますように」





                                               Risaco




リサコラムに関する、ご意見、ご感想はこちらまで。

mmm@madame-watson.com

                





* PAGE TOP *
Shop Information Privacy Policy Contact Us Copyright 2006 Madame MATSON All Rights Reserved.