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リサコラム
本日のオードブル
第43回

部屋とシーツと私

木村里紗子のプロフィール

マダム・ワトソンに1990年より勤務し、400名以上の顧客を持つ販売員。
大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。
著書”シンプル&ラグジュアリーに暮らす”(ダイヤモンド社)(06年6月)がある。
道楽は、ベッドメイキング、掃除、いろいろなインテリアを考えだすこと。
新リゾートホテルにいち早く泊まること。
15年来のベジタリアン。ただしチーズとシャンパンは大好き。甘いものは苦手。
アマン系リゾートが好き。好きな作家は、夏目漱石、檀ふみ、中谷彰宏、F.サガン


   
「.....わかった、いい加減にしてくれ!野球見せてくれよ~」

「いいわよ、あっ、それとね、自分にプレゼントしちゃった!」

 

       

部屋とシーツと私




 日曜の朝の政治番組”報道2001”を見ていた、とある日でした。       

「28年説というのがありまして、人が本能的に持っている異性に対する愛情は

28年で消滅するのです。だから、実は、熟年離婚がそれに当たっているので

す。30歳で結婚した人がちょうど58歳で定年を迎えたといたしますと、つまり

結婚後28年経っているわけです。そこで、今まで黙っていた妻が、定年と同

時に『退職金を分けて、離婚してください』という」そういうからくりだと。こう説明

する女性は脳科学者。淡々と述べる彼女にあっけにとられた、同席した男性

たち。いつもは辛口の批評を繰り返す彼ら評論家たちが、物言えぬ人になって

いたシーンは一枚の風刺画を見るようでした。報道番組だから、当然、今の政

治経済、社会問題がテーマ。そのときの話題は、団塊の世代が今年から来年

にかけて大量に定年を迎えるに当たっての、予想できる出来事や、経済波及

効果について討論していた席上でした。まさか、脳研究の分野から、団塊世

代の離婚の話にいたるとは、予測もしなかった男性の反応でした。
        


 「本能としての種の保存の法則は相手に自分と違った能力を求めるというも

のです」自分にない能力を持つ異性を無意識に選ぶのが、動物の本能だそ

うです。それは自分の持っている能力では回避できない、試練や危険を回避

するため。そして28年経過すると、今まで持っていた異性に対する本能的な

愛情が消滅し、今まで、自分とはまったく違う相手の個性がメリットからデメリッ

トに転化するというのです。つまり今まで個性に見えて容認できていたものが、

“我慢ならない欠点”に見えてくる。脳科学から見たその経過時間が、つまり、

28年。そこで多くの人たちは、自然の摂理にのっとったかのごとく破綻を迎える

と。それ以上その婚姻関係を続ける人たちは、理性と今まで培った“情”で克

服するのだと。人間も忘れているけど結局は動物なんだと、思い知らされた日

でした。“熟年離婚”を脳科学の見地から科学的に説明されたら、“目からうろ

こ”。納得せざるを得ません。
                                    


 「あぁ、そうよ、ダンナさんのパジャマ忘れてたわ。SALEのときに買っとかな

きゃ!」と言ってレジのカウンターから、男性のパジャマコーナーにUターンする

お客さまがよくおいでです。「5枚に対して1枚だったわ、ははは、」といいながら

さらに3枚のご自分の部屋着を見つけてきて、ついでにダンナさまのパジャマを

1枚だけ持ってくる熟年女性のお客さま。ご自分用トータル8枚に対して1枚が

ダンナさま分。もちろん、8対0の方も多くおいでです。そして、インテリアの相談

にこられる方は、99%以上が女性。その女性たちの多くは、“夫がまったくイン

テリアのセンスがない”とか、“趣味が違う、価値観が違う”とおっしゃいます。

だから、夫は、“連れてきてもらえない”方、あるいは、“車の中で辛抱強く待っ

て”はいたが、“しびれを切らして呼びにくる”方、“そのままどこかへ行って”し

まわれる方のどれかのパターンに当てはまります。また、「ダンナさまに相談さ

れなくてよろしいですか?」に対しては、「ははは、とんでもない、ダンナはいい

のよ」とまったく眼中にない感じです。“どうせわからないから、私が勝手に決め

ていいに決まってるじゃない!”という意味です。インテリアは、わからないから

興味がないから、男性は相談に来ないのか?それとも、女性が夫に相談を持

ちかけても、話を聞いてくれないからなのか?と考える時、1つの答えがありま

す。かつてベストセラーになった、『話を聞かない男、地図が読めない女

(アラン・ピーズ+バーバラ・ピーズ)主婦の友社』という本の中にです。女性・男性が

脳の違いからくる感情やそれに伴う行動の違いをユーモラスにわかりやすく解

説したものです。その中でサブタイトルになっている“男はアドバイスが大嫌い”

“女はストレスでしゃべる”という項目があります。「女が悩みを打ちあけはじめ

ると、男はしょっちゅうさえぎって解決策を提示する。脳がそういう作りになって

いる」「だが女はただしゃべりたいだけなので、彼の提示を無視する。無視され

た男は、自分が無能な敗北者になったと思うか、女の悩みは自分のせいでは

ないかと邪推する。しかし女は「答え」が欲しいわけではない。ただはなしを聞

いてくれる相手が欲しいだけだ。」とあります。もしかしたら、だから、インテリア

の相談に女性だけでやってこられるのは、後者の“話を聞いてくれないから”で

はないかと思うのです。
                                        


 以前、『部屋とワイシャツと私』というすがすがしく石鹸の香りがしてくるような

歌がありました。新妻が部屋を掃除してワイシャツにアイロンをかけて、愛する

夫を待つ歌です。それは映画にもなったようです。家に帰ったら、“いい花の香

りに満たされていて、のりのきいた真っ白いシーツで整えられた清潔なベッド、

その上にやはりアイロンのきいた白いテーラーのパジャマ”、そんな毎日を想像

するような歌でした。その歌を聴きながら、私は2つのことを考えました。1つは

どちらの立場がいいのか?アイロンをかけて待っている自分になりたいのか、清

潔なベッドに帰る自分になりたいのか、2つめは、この歌を聴いて幸せな気分

になるのは、待っている女性なのか、帰ってくる男性なのか?考えているうちに

答えが出ました。つまり、掃除をして相手の帰を待っている自分も幸せな気分

になれるし、清潔なベッドとアイロンのきいたパジャマを目指して帰ってくる自分

も幸せな気分になれるということでした。つまり、どちらの立場でもいいものだと

思ったのです。だったら、自分で両方やれば、一挙両得。仕事から帰ってくる

自分を迎える自分とそこに帰る自分。“自分が自分を癒し、もてなす”こころと

いうことです。そう考えると、どちらの立場も私は幸せな気がします。


 そして、先の『話を聞かない男、地図が読めない女』では、本の中に、男脳、

女脳を測る自己診断あります。質問に答えて計算すると、その数値で男脳、

女脳のどちらに自分は位置するかを知ることができるというものです。テストの

結果、私は女脳と男脳のオーバーラップした位置からちょっと男脳に入った位

置にありました。オーバーラップした位置にある人は、“男と女の両方に片足ず

つ踏み込んでいるようなもの”だそうです。



 私は日常、多くのお客さまのお話を聞くことが大変多いです。『部屋とワイシャ

ツと私』をとっくの昔に卒業したかたや、28年説をも通り越した60代の女性た

ちもたくさんおいでです。その彼女たちのお話を楽しく聴きます。ひとりの方のお

話を聴いていると次の方がお待ちなので、またその方とお話をしていると、また

次の方がお待ちです。だから途切れることなく、1日中お話をしていることがあり

ます。私はその状態を“チェーンステッチ”と呼んでいます。私が女性のお部屋

を素敵にコーディネートしたりお話を聴いたりすることで、ちょっとは女性のストレ

スが軽くなるなら、幸せな役目でしょう。『部屋とシーツと私』を一人で続けな

がら、できればず~と現役でいたいなと思う日々です。             



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