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リサコラム
連載132回
本日のオードブル
クルーゾー探偵の冒険


王朝絵巻の怪

木村里紗子のプロフィール

マダム・ワトソンに1990年より勤務し、400名以上の顧客を持つカリスマ販売員。
大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。
著書”シンプル&ラグジュアリーに暮らす”(ダイヤモンド社)(06年6月)がある。
道楽は、ベッドメイキング、掃除、いろいろなインテリアを考えだすこと。
新リゾートホテルにいち早く泊まること。
17年来のベジタリアン。ただしチーズとシャンパンは大好き。甘いものは苦手。
アマン系リゾートが好き。
好きな作家は、夏目漱石、中谷彰宏、F・サガン、マルセル・プルースト
      

 さあ、みんな、エコカーで花見に出かけようではないか!
 おっと、ラフランス君、燃料は、ラ・フランスの皮かい?
 
 
       


クルーゾー探偵の冒険7.
 

王朝絵巻の怪





   「メインディシュに花を添えて、準備完了の女の部屋でございます。

   あなたさまもきっと疑問に思われておられることでしょうが、なぜに、

   女はそれほどまでに、寝室のしつらえに多大なるエネルギーを投入して、

   こだわるのか。これこそが大いなる謎でございます。



           



    ベッドメイキングの完成した部屋で、女はまた何かの工作をして

   をしておるようございます。

    春、3月も末となれば、春の心地よい空気に誘われて、ついつい睡魔が

    押し寄せるこのごろでございます。休日の朝ともなれば、春眠これ、他に

    替えがたく、ベッドの中でよだれを流す女の気持ちよさも分かるように

    なってまいりました。しかし、探偵クルーゾーは、探偵という仕事こそが

    人生の道楽、日々の小さな現象にも、必ずや秘密が潜んでおると

    春眠の誘いに乗ることなく、探偵業に励む日々でございます。



           



    さよう、”夜目、遠目、傘の下”と昔の人は申しました。女性が美しく見える

    条件を言ったものでございます。ここで、クルーゾー、ひらめきました。

    女が先日、レールをつけて、カーテンをかけておりましたのは、つまり、

    これでございますね。つまり、ぼかしの技でございますね。今で申しますと

    フィルターをかけるということでございます。女は、ソフトフィルター効果で、

    自分の寝室をさらに美しく見せかけようという算段に違いございません。

    ソフトフィルター効果のレースカーテンを通して、

    ノンメイクの顔で安心しきって、何かに集中しておりますようでございます。



        



    ガラスのほやつきキャンドルに火をつけたようでございますね。



            



     さて、キンドルの光も黄色さを増してきましたようで、西の光も日没と

    ともに、主役をキャンドルにゆだねるお時間となりました。夜の闇が漂って

    おりますようで、わたくし、探偵の一番好む時間帯となって参りました。



        



    さて、女がふとんや枕をカバーでおおったものは、シルクでできておる

    ようでございます。つまりは、絹でございます。現代では、贅沢な素材で

    ございますが、わたくしの黒手帳によれば、女の職場では、このしつらえを

    ”王朝絵巻”と呼んでおるとございます。つまりは、平安貴族の愛した絹を

    ふんだんに使ったベッドメイキングというところでございましょうか。

    さて、女はいよいよ、この王朝絵巻のベッドでよだれをたらすに違い

    ございません。

    おっと、扉の向こうでなにやら、ざわざわと風の鳴る音がしてまいりました。



           



   おおぉぉ、怪しげな、”もののけ”の気配、危険が迫りましたぞ!ドアが今、

   そろそろと.....もしや、幽霊?などでは、ございませんでしょうか?平安絵巻の

   世界では、生霊が度々出て参りますようでございますが、そのようなものが

   出てまいりました際には、わたくしクルーゾーは一目散に退散するを信条と

   いたしております。



        



    おっと、これは女の手でございましょうか?あなたさま、どうかご安心下さ

    いませ。女が”もののけ”の衣装に着替えて、なにやらか運んできたようで

    ございます。

    ソファに足載せの大ぶりのオットマンでございますか?女は、どうやら、

    寝室にソファを運び込んできたようでございます。寝る準備が整ったと

    いうのに、いったいこれから何を始めるのでございましょう?

    さて、新たな展開が始まったようでございます。あなたさまも、どうか

    ご注意あそばしますように。


         



     おお、これはテーブルの上に、新たなる、物体が登場いたしました。

     どうやら「王朝の香り」と読めるようでございます。



        



   レースのカーテン越しにそっとのぞいてみようではございませんか。


   春の夜の静かな空気が流れる中、次の計略を練りながら、きっと女は、

   これらの書物に読み耽ることでしょう。ベッドで寝るのも忘れてしまうことも

   ございますようで。またまた、謎めいた行動でございます。

   それでは、クルーゾー、春たけなわの3月も末、例のごとくここで一句。


   ”キャンドルの風景”とかけて、”新一年生のランドセル”とときます。



            



    こころは、



          



                             眺めるだけで楽しからずや







    ではまた、来週金曜日、この貴賓席にてお待ち申し上げております。



                                               
                                       Risaco




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