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リサコラム
連載134回
本日のオードブル
クルーゾー探偵の冒険


ハムレットの床

木村里紗子のプロフィール

マダム・ワトソンに勤務し、400名以上の顧客を持つカリスマ販売員。
大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。
著書”シンプル&ラグジュアリーに暮らす”(ダイヤモンド社)(06年6月)がある。
道楽は、ベッドメイキング、掃除、いろいろなインテリアを考えだすこと。
新リゾートホテルにいち早く泊まること。
17年来のベジタリアン。ただしチーズとシャンパンは大好き。甘いものは苦手。
アマン系リゾートが好き。
好きな作家は、夏目漱石、中谷彰宏、F・サガン、マルセル・プルースト
      
  
 「魔法の鏡よ、この世で一番聡明なる探偵を
                         映し出し給え!」
 「ははは、、拭いても無駄だぜ、ラフランス君、
                   インテリアペイントだからね」
 
 
       


クルーゾー探偵の冒険

ハムレットの床





   「”おぼろ月夜に花の宴”女はすっかり浮かれ気分で、寝室で花見を

    楽しんでおるようでございます。花見とは、花を見るにあらず、

    花の下にて宴を楽しむものであります。つまるところ、桜のはかない

    命を楽しんでやろうと、ことしも忘れずに咲いてくれたと、花と人が一緒に

    なって楽しんでおるようなものでありましょうか。




           



   見るものは違えど、花になるものであれば、それが絵画であろうと、

   美しい街並みやリゾートの映像であろうと、女のベッドルームだろうと

   眺める対象になるならば、それは宴と同じ。つまりは、野菜ジュースでも

   酔えるということでございましょうか?

   さて、今宵はどこを、調べることにいたしましょうか。



         



   壁にキャンドルの灯りが2つ。市松のタイルを貼った床、ここは、う~ん、

   察するところ、玄関のようでございます。



        



    細い棚に、和風な花の活け方でございます。しかし白い額縁は、空っぽで

   中には絵は入っておらず。う~ん、なるほど、クルーゾー、推理いたします

   に、これは女のエコな習性でございますね。



          



   さよう、八百屋さんの店先で1本150円の花であろうと、このように、

   額装してやれば、十分絵画の価値足らんということでございましょう。

   眺めるものが何であれ、背景を整えてやれば、ほほう、高価な絵画にも

   負けない、美しさを放つものでございます。しかも花ならば、望めば毎日でも

   違う眺めを提供してくれるという、まさに、”エコ絵画”ではございません

   でしょうか。


   おっと、いつものようにクルーゾー雄弁が過ぎましたでございます。

   寝室から女の足音がこちらに向かってきておるようで....さて、

   玄関の照明を落としてあなたさまもご一緒に隠れることに致しましょう。



          



    おや、女は、手に丸いものを持ってやってきたようでございます。



          



     近づいて見てみることに致しましょう。さて、これは、白黒2個のキャンドル

    ホルダーと判明致しました。さて、これからどうするのでございましょう。

    これは、あなたさまとわたくしクルーゾーへのなぞかけでございますよ。



        



   ほほう、市松のタイルの上に、次々と白と黒のキャンドルを置いてゆくようで

   ございます。いったい何が始まるのか、あなたさまも私のそばでじっくり観察

   してみようではございませんか。



       


         



    おお、目にも止まらぬ速さで女がキャンドルホルダーを動かしておるようで

    い、い、いったい何をするつもりでございましょう。



       


   これは、もしやオセロゲームか、碁ならべか?


       

    意味不明なこの手の動きは、いったい???

        

     まだまだやる気でございます。

             

    右上の白いホルダーを取ろうかとしながら

         


   しかしやめて、左上2番目のホルダーを取り、手前2番目の黒いホルダーと

   交換してと?さてあなたさま、ここで問題です。ホルダーはいったい何個

   ございましたでしょうか?さよう、見てのとおり、6個でございますね。女は、

   あなたさまと探偵にこんな失敬な遊びにつき合わそうというつもりでござい

   ましょうか?



         



    お、やっと落ち着いたようで、火をつけるようでございます。よくよく見れば

    竹ばしのようでございます。きっと、チャッカマンがダサいとのご意見に

    対応して考えたものでございましょう。使い古しの竹ばしならば一度で、

    何個も点火できる上、度々使えるという、エコでございますか..



           



    .黒と白の市松の床に、黒と白のキャンドルを何度も並べ換え、さて、

   これには、いったいどんな意味が隠されているのでございましょうか?



     



   白か、黒か、黒か、白か?それが問題である。なるほど、クルーゾー、

   合点が行きました。これは、ハムレットの生か死か?さよう、わたくしに

   突きつけられた、女からの挑戦状でございましょう。

   では、本日は少々飛躍して、

   「市松の床とかけて、ハムレットととく......」と致しましょう。

   さて、女からの答えはいかに?



       



    「黒い床にするか、白い床にするか、決められなかったのよ」

    では、私から一句ね。


   



                  「あれか、これかの、葛藤の果てに、インテリア」




    ではまた、来週金曜日、この貴賓席にてお待ち申し上げております。



                                               
                                       Risaco




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