マダム・ワトソン　My Style

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連載５５5回 　　　　　　 秘密基地はバラの香り 第５話 「ゴージャスなクローゼットで夢を語る」 木村里紗子のプロフィール マダム・ワトソンで400名以上の顧客を持つ販売員。 大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。 著書「シンプル＆ラグジュアリーに暮らす」（ダイヤモンド社 紙の本＆電子書籍）（2006年6月） 「Bedroom, My Resort　 リゾコのベッドルームガイド」 （電子書籍2014年8月） 道楽は、ベッドメイキング、掃除、アイロンがけなどの家事。 いろいろなインテリアを考えだすこと。 新リゾートホテルにいち早く泊まる夢を見ること。 外国語を学ぶこと。そして下手な翻訳も。 ２０年来のベジタリアン。ただし、チーズとシャンパンは好き。甘いものは苦手。 アマン系リゾートが好き。ただしお酒はぜんぜん強くない。 好きな作家はロビン・シャーマ、夏目漱石、遠藤周作、中谷彰宏、Ｆ・サガン、 マルセル・プルースト、クリス・岡崎、千田琢哉、他たくさん。

黄緑と 白の市松の床。 そこは長い廊下の クローゼットルーム。 奥行き20mはありそうです。 グラデーションに並んでいる コート、ワンピース、シャツ、 ストラップレスのカクテルドレスは、 靴とバッグがコーディネートされています。 イマジネーションの材料が たっぷりあります。

第5話　「ゴージャスなクローゼットで夢を語る」 　 　「ねえ、このブルーのリボンのアイデア、どうぉ？きゅっと巻いた感じがとて もエレガントだわ」「僕は、リボンはどうかと思うなぁ。それにあんまりにも長 すぎるよ。」 　　　　　　　　　　　　　 　「そんなことはないよ。風にあおられる感じが素敵じゃない？」「僕が言って いるのはリボンの色がちょっと違うかもってこと」 　　　　　　　　　　　　　 　「そうかしら?だって、リボンの幅とバランスから考えるとこのくらいぱきっと した色と長さじゃないと目立たないと思うけど」「リボンって、結構目立つんだ よね～。特に結ぶ相手が華奢な感じの時はね」 　　　　　　　　　　　　　 　「私はリボンの色はこのままで、全体のトーンをちょっと落としたほうがいい んじゃないかなと思うんだけど」 　　　　　　　　　　　　　 　「全体のトーンを落とすって言うと?」「私の好みで言えば、トップの色はもっ と薄くしてアートな花柄のプリントにしたほうがいいんじゃない?」「プリント? プリントって言うのはちょっと想定外だったけど、それもいいかもね。それなら 例えばだけどね、大きなブルー＆ホワイトの花柄で裾の方はアウトラインを生か して本体のほうは、無地のオーガンジーとシルクのタフタっていう方がインパク トあると思うけどね。そして裾の方と両サイドは花柄のプリントで縁取りにした らどう?」「とてもわかるけど、あなたのデザインはちょっとコストがかかりすぎ るような気がするわね。私だったら、トップはこのマジョレルブルーの色を水で ２倍に薄めてくらいのオーガンジーのレースでギャザーを取るかな。たっぷりの ギャザーもかわいいんじゃない？そして裾のカットは、今みたいに左右どちらか を斜めにカットしたデザイン、これいいわよね。これは絶対採用ね。そして本体 部分はやっぱりプリントの花柄がいいと思うわ。あなたが言ったブルー＆ホワイ トのプリントで。そう、そう、裾は長くしたいわね。床から 1センチ短いくらい が普通だけど、裾を引くくらいに長くするのはどうぉ？なんかかっこよくない?」 　　　　　　　　　　　　　 　「裾を引く？床に？それはちょっとどうかな～だって、床のほこりを吸っちゃ うでしょう。イメージはわかるけど。それにバランスが難しいよ」「そんなこと ないわよ。ほら、8頭身って言うじゃない?その黄金律で行けばいいのよ」「 8頭 身?最近あんまり聞かないよね、その言葉。なんだっけ？」 　　　　　　　　　　　　　 　「それはね、身長に対して頭の長さが８分の１ってこと。モデルの頭はもっと 小さい人がいるみたいだけど、私はその8頭身が何事も最高のバランス感覚じゃな いかな～ってよく思うのよね。つまり、トップが全体の８分の１ってこと」 「まぁ、それはわかるけど….8分の1と言うことは、例えばだね、185センチに 対して、えーっと、185X8分の1とすると、23.125だから、トップが23センチ に対してその下が162センチってことになるよね」 　　　　　　　　　　　　　 　「そうね。23センチのバランス、うん。いい感じじゃない。なんとなく。それ でいこうよ。それで決まりね。そしたらスカートはどうしよう?当然だけど、コー ディネートした方がいいよね。私はね、今のこのマジョレルブルーのオーガンジ ーのギャザーをトップに持ってきて、その下のペチコート部分が花柄のプリント なんて素敵じゃないかなって思うんだけど」 　　　　　　　　　　　　　 　「なるほどそうきたか?それは面白いコーデだね。まあ、プリント次第だけど、 僕はやっぱりペチコート部分はシフォンレースの濃紺かマジョレルブルーか、あ るいはホワイトのレースが好きだな～」 　　　　　　　　　　　　　 「それって、正当派ね。あなたって、もともと、淑女っぽい感じが好きだから」 「淑女、いいんじゃない。淑女風、それでいこうよ。今はあまり使わない表現だ けどね」 　　　　　　　　　　　　 　「そんなことないと思うわ。私は、今、淑女はキーワードの一つじゃなぁい？ 言っときますけど、女子だけじゃなくて、男子は『紳士』ってことだけどね。 『紳士淑女に仕える紳士淑女であれ』って、リッツカールトンのクレドみたいだ けど、流行に左右されず、外野に左右されずSNSに左右されみたいなコアの強さ を感じない？それって今、一番信じられる人間像のような気がするな。まあ、 私は、だけね。そんな風に自分自身をアピールせずにアピールできる人って、 理想だわ。いろんな情報に疎いんじゃないかってびくびくしてるよりは正統派の 紳士淑女風が好きよ。それえでもって誰もやらないことをやってる人が一番、人 生を楽しんでいると思わない？何か変わった事をやったら誰かから突っ込まれる とか批判されるとか常に心配してなくちゃいけない世の中になってしまったから 仕方ないけど、だからこそ、今を生き抜くには鈍感力って必要なのよね。それが 紳士淑女力って感じがするわ。話が飛躍しちゃったけど、この写真の彼女の家、 このクローゼットすごいよね～服とバックと靴の量たるや….。服もバックも靴も 全部セットで上から下までコーディネートされてるんでしょ？その上、アパレル の展示会場みたいなクローゼット作っちゃったからまたすごいよね。でも、持ち 主はこのモデルの彼女じゃないよね。絶対。きっと向こうの方で手を合わせて感 動してる彼女の持ち物だと思う。モデルさんに着てもらってるんじゃないかしら? あんまり街中では着られないような服も多いように見えるけど。服のコレクショ ン自体が趣味なんじゃないかな？」 　　　　　　　　　　　　 　「ほんと、すごいね。それじゃあ、そろそろ、休み時間が終わるから、ベッド ルームのインテリアは君の意見で決定しよう」「ああ、ごめんなさい。ペラペラ しゃべっちゃって。それじゃ、さっきの打ち合わせ通り、カーテンのバランスは8 分の1の23センチで、本体のカーテンはプリントの花柄。それでOK？」「OK。 それじゃ、ベッドスカートは淑女っぽくお願いしますよ」「わかった。そこだけ は譲りましょう。シルクタフタのトップとボトムはシフォンレースのギャザーに します。その淑女デザインに合わせて、リラクシングピローもベッドスプレッド は私が決めてもいいかしら？」「任せるよ。しかし、ファッションはインテリア の参考になるね」「ほんと、先、行ってるよね。すごく勉強になるわ」「地球の 反対側でメールだけ話してるのに、僕も夢が膨らんできたしね～」「わたしも。 この写真見てたらこのリボンで、この細い青いリボンで白い天蓋ベッドのカーテ ンを結びたくなったのよね。できれば、白い綿レースにコード刺繍なんて、贅沢 だけど、予算次第でやってみたいわ～。それじゃ、お昼休みにお邪魔しました。 あなたが帰国したらさっきのプランでベッドルームが現実になっているから、楽 しみにしていてね」 　　　　　　　　　 　「他人のゴージャスなクローゼットでベッドルームの夢を語るか。夢って簡単 に膨らむものだね、君の提案、面白かったよ。それじゃ、楽しみにしてるよ」 　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　 　上のイラストから、「リサコラムの部屋」に入れます。 p.s.1 　 　モードからインテリアのデザインは盗めます。 　イメージが膨らむのはモードからが多いです。 　今日はiPadのマイクの録音で文章を書いてみました。ト書きなしの会話文なので、 　その方がリアリティがあるかなと思いました。校正はキーボードですが、 　ほんとに便利になりましたね。時短できました。 　　「もの、こと、ほん」は下の写真から。 　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　 p.s.2 　　　　　お待たせをいたしましたが、 　　　　　近いうちに下のE-bookの英語版をアマゾンで出版いたします。 　　　　　自分で四苦八苦して訳してネイティブの先生にチェックしてもらい 　　　　　わいこさんに編集作業をお願いしておりますものです。 　　　 　　　　E-Book「Bedroom, My Resort　 リゾコのベッドルームガイド」 　　　どこでもドアをクリックして中身をちょっとご見学くださいますように。 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　バックナンバーの継続表示は終了いたしております。 　　書籍化の予定のため、連載以外のページは見られなくなりました。 　　どうかご了承くださいますように。

	シンプル＆ラグジュアリーに暮らす』-ベッドルームから発想するスタイリッシュな部屋作り- 　　　　　　　　　　　　　　 （木村里紗子著/ダイヤモンド社　）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 Amazon、書店で販売しています。 なお、電子書籍もございます。 マダムワトソンでは　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　木村里紗子の本に、自身が愛用する多重キルトのガーゼふきんを付けて1,944円にてお届けいたします。 　 　ご希望の方には、ラッピング、イラストをお入れいたします。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 　　　　お申込はこちら→「Contact Us」

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