「楡の木の叔父」
第16回最終回 2013年11月7日(木)
「自転車で走る楽しい道」
こんにちは。
本家、リサコラムの「楡の木の叔父」も最終回となり、
自転車での撮影シリーズも今回、最終回を迎えましたた。
私は穴の開いたヘルメットをかぶって
自転車に乗ります。
特にマウンテンバイクなどではないのに、
ヘルメットをかぶっている人は
ほとんど見かけません。
さらに、必ず手旗信号をします。
小中学高校では必ず行われる
自転車の正しい乗り方に、車の方向指示器の代わりに
手で進行方向の合図をするやり方です。
さて、私共のショップのある裏通りの道から
山の手、まさしく高級住宅地
(たくさんご紹介させて頂きました。)
に上る道の途中は当然起伏があり、
畑や田んぼなどの農作地は全然ないのですが、
植栽の多さに今さらながら驚かされます。
高いコンクリートブロックの塀から
ヘアピンカーブを曲がる道すがら、
結構たくさんの茂みに癒されます。
そう、モクレンの季節には真っ白い木から、
癒しの花びらシャワーをもらいます。
夏はちょっと涼しく感じるほどです。
ここは、
このあたりでは最も古い、当時は高級住宅地だった、
「野間台住宅」という名の分譲の団地です。
小高い場所にあります。1972年の完成ですから、
41年前になりますね。
取り立てて変わった建物とか、名所旧跡ではなく、
ふつうの街並みの記録は貴重ですね。
この辺りは小さな公園がたくさんあります。
そして、ここは野間台団地の住民の方専用
の公園なのかもしれませんが、
非常に整備されています。
真新しい公園には花壇と
そして、のぼりたくなる階段もあります。
公園の上の方では、70代くらいの男性がおひとり、
もくもくと縄跳びの練習をなさっておいででした。
運動なのか、訓練なのかもしれません。
さて、本家のリサコラムの「楡の木の叔父」の主人公は
ぐうたらな子供時代を過ごしていますが、
今の子供たちは大人より忙しいようですね。
部活に、塾に、休みなく、夜遅くまでたくさん
自転車で帰宅する中高生を見ます。
またお客さまには新たに大学や大学院に通う方、
プロを目指して、レッドオーシャンで
遠泳をなさっておられる方々も
ほんとうにたくさんいらして
頭を垂れることばかりです。
そんな方々に刺激を受けて、
週1時間だけ英語の勉強をネイティブの先生と
マンツーマンでやってきているのですが、
一度、自分の書いた本を英訳して以来、
私はのらりくらりして、延ばし延ばしにしてきたことが
ありました。それが、「リサコラム」の英訳です。
ここに踏み込むのをずっと躊躇していたのですが、
ある日、頑張ってみようと一念発起して、
(大げさですが、英語に堪能なわけでも、
留学の経験もあるわけでもない私にとっては最初は
骨の折れる作業だったのです。)
「センチメンタル・ホテル」という、
3年前に書いた物語に前後章を加筆した14章の英訳を
春から晩秋までかかって
やっと先ごろ完成しました。(A4で、60ページ)
最初はアメリカ人の先生に大笑いされ、
さんざん恥をかきました。
しかし、中頃から面白くて仕方なくなり、
それを早朝と夜、自分の寝室でベッドを見ながら
やるのがレジャーのようになりました。
寝室で本を読んだり、DVDを見たり
ラグジュアリーな時を味わってきたつもりでしたが、
まだまだ、寝室とは、奥が深いですね。
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この一念発起のきっかけを下さったのは、
大嶋潤子さん。
メジャーデビューを目指しておられる
シンガーソングライターの方の影響なのです。
彼女は全盲です。だから光がありません。
なのに、性格は面白く非常に明るい!のです。
ご注文のメールなどは驚くべ早さで返信され、
しかも、その文面にはエネルギーが
満ち満ちているのです。
まず、「こんにちは」とか
「お世話になります」ではなく、
「おお!」で始まります。「おお、里紗子さん!」
みたいな感じです。
そこからまず、ほとばしるエネルギーを
感じます。
プロデューサーの方に、出したCDが売れる
売れないは、
結局、「運」だ言われた後に、
「それならば、きっと[幸運]を引き寄せるぞ、
って!!
更に謙虚に努力を重ねようと、
心新たに誓いました次第です」
という言葉を発することのできる方なのです。
潤子さんは犠牲者的な気持ちを持って
日々を生きようと
思ったとしても、誰も文句を言わないでしょう。
けれど、正反対に、他の人々に勇気と
エネルギーを与える生き方を
選び取っておられる。
その姿には心打たれました。
下手な英訳をして恥をかきたくないとか、
そんなことしても何の役に立つのとか
迷っていては、
人生を無駄に過ごしているようなものだと
思ったのです。
反復練習と恥をかくことを恐れないこと。
何でもいいから、
今、自分のやっていることを
大好きになって
本気で真剣に向き合うことが
上達への道だということを、
潤子さんに教わりました。
結局は、○○バカでもいいのではないかなと、
思っています。
カーテンバカでも、寝室バカでも。
音楽バカでもいいのではないかと。
私はお客さまから、カーテンは
どう付くのかとか
おふとんはどうやって選べばいいのかとか、
そんなことは聞かれても、
今の政治をどう思うかとか、
ユーロ危機はどうかとか、
そんなことを尋ねられることはありません。
それに精通しているより、
カーテンの付き方とか、
寝具の扱い方に精通していた方が喜ばれます。
*
人は、歌いたい心の歌を自分の楽器という
人生の時間で
弾きたいと願っていながら、
その楽器の弦をきつくしたり、緩めたりしながら、
結局、その最も歌いたい歌を歌うことなく、
人生の大半を過ごしてしまうそうです。
今、やっていることはやりたいから
始めたことですから、
それなら、早く歌った方が勝ちですね。
それではまた来週の木曜日まで、
ごきげんよう。
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勝手にマンションの写真を撮らせていただきました。
失礼をどうかお許しくださいますように。
何か問題がございましたら
どうかお申し出くださいますように。
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